21世紀型猫背 猫背から始まる疾患2 めまい 偏頭痛
21世紀型猫背とは、従来の縦の背骨ラインの弯曲と、スマホPC長時間生活からの横の肩甲骨ラインの弯曲からなる状態を示します。今や子供から全世代で増えています。
21世紀型猫背から起きる疾患としてよくあるのが、頭部の疾患です。これは21世紀型猫背が呼吸を浅くしていることと首への負担が大きく、共に頭部への血行不良が原因です。
心臓から出た血液は首を経由して頭に血液酸素を送るわけですが、21世紀型猫背によって酸欠状態、首の緊張により首にある血管に圧力が加わり血行を阻害していくのです。私は留学時代何度も外科手術を見ましたが、血管とはホースのチューブのようになっており、ホースで考えていただきたいのですが、ホースを伸ばすと内径の穴が小さくなるのは想像できるかと思います。血管に圧がかかるということは内径の穴が小さくなることなのです。21世紀型猫背により呼吸が浅くなることで酸素をふんだんに運べなくなること、肺呼吸が浅くなることで何となく苦しい状態が頭部への栄養を微妙に減ってしまうと頭部のある器官(目や耳)の機能低下が起こると考えられます。
頭痛はその典型で、私はよく患者さんに「手足は切っても生きているけど、頭を切ったら生きていけないでしょ。それだけ頭に危機が起こるのはかなり重症化している証拠だよ」といいます。毎週頭痛薬を飲む患者さんがとても多いことに危惧を感じており、ぜひ頭痛薬を手放した生活を体験してほしいので、ちょっと大袈裟にそんな説明をします。
めまいも同様で、頭部への血行不良の一環です。特にツボで言う「完骨」あたりに頚椎矯正とハリ治療をするとめまいは劇的によくなります。車に酔いやすい方も同じ施術で大幅改善しています。21世紀型猫背の最初は「首の前方変位」から始まります。その結果、首の緊張が首の脳へ行く大事な血管を圧迫することで、頭部の疾患は起こるのです。CTやMRIで異常がない方の大部分が首の問題で上記のような症状を作っていると思います。