ばね指のセルフケア
~ばね指は「治してもらう病気」ではなく、自分で休ませる病気です~
「指を曲げるとカクンと引っかかる。」
「朝になると指が動かしにくい。」
「指が伸びず、自分で反対の手を使って戻している。」
このような症状がある方は、**ばね指(弾発指)**の可能性があります。
ばね指は、指を動かす腱と、その腱を支える腱鞘(けんしょう)に炎症が起こり、腱がスムーズに動かなくなることで起こります。
当院にも「整体で治りますか?」というご相談をよくいただきます。
私は、そのたびに正直にお伝えしています。
ばね指は、整体だけで改善するのが難しい疾患です。
もちろん全身のバランスを整えることで肩や腕の負担が減り、手が動かしやすくなることはあります。
しかし、炎症を起こしている腱鞘そのものは、整体だけでは改善しにくいと考えています。
だからこそ、本当に大切なのは毎日のセルフケアです。
一番大切なのは「使わないこと」
ばね指の一番の原因は、私は職業病レベルの使い過ぎだと考えています。
仕事。
家事。
育児。
スマートフォン。
パソコン。
毎日同じ動きを何千回、何万回も繰り返すことで、腱鞘に炎症が起こります。
そのため、一番効果的な治療はとてもシンプルです。
まずは使わないこと。
「そんなことできない。」
そう思われる方も多いでしょう。
もちろん全く使わないことは現実的ではありません。
だからこそ、できるだけ休ませる時間を作ることが重要です。
痛みが強い時期ほど、「頑張って動かす」のではなく、「休ませる」ことを優先してください。
湿布を巻いて寝ることをおすすめします
私が最もおすすめしているセルフケアは、
湿布を細く切って、痛い部分に巻いて寝ることです。
夜間は昼間のように指を使うことがありません。湿布で保護しながら積極的に休ませることで、「朝の引っかかりが軽くなった」という方を多く経験しています。
※皮膚が弱い方は、かぶれに注意してください。

前腕をマッサージしましょう
指を動かしている筋肉は、実は前腕にあります。
そのため、前腕の筋肉が硬くなると、腱への負担も大きくなります。
痛みのある指だけを見るのではなく、前腕全体を優しくマッサージしてあげてください。
毎日数分でも続けることで、腕全体の緊張が和らぎやすくなります。
腱鞘を押しながら手首を動かす
私がお薦めしているセルフケアがもう一つあります。
痛みのある腱鞘を軽く押さえながら、手首を前後にゆっくり前後に動かしてください。
腱の動きを確認するようなイメージで、無理のない範囲で行います。
強く押したり、痛みを我慢して行う必要はありません。
「気持ちよい」と感じる程度で十分です。
電気治療も選択肢の一つです
炎症が強い時期には、電気治療が症状の軽減に役立つことがあります。
痛みを和らげながら、セルフケアを続けやすくする目的で取り入れるのも一つの方法です。
オメガ3も取り入れてみましょう
食生活では、オメガ3脂肪酸を含む食品やサプリメントを取り入れる方もいらっしゃいます。
すべての方に同じ効果があるとは言えませんが、炎症との関連が研究されており、生活習慣の見直しの一つとして検討する価値はあるでしょう。
整形外科ではどんな治療をするの?
一般的には、
・湿布や飲み薬
・ステロイド注射
・改善しない場合は手術
という流れになります。
ステロイド注射で痛みが軽くなる方もいますが、それでも使い過ぎが続けば再発することがあります。
だから私は、「治療」だけではなく、「使い方」を変えることが大切だと考えています。
私が一番伝えたいこと
ばね指は、「治してもらう病気」ではありません。
自分で休ませる病気です。
・まずは使い過ぎを減らす。
・湿布を巻いて寝る。
・前腕をマッサージする。
・腱鞘を押しながら手首をゆっくり前後に動かす。
・必要に応じて電気治療やオメガ3を取り入れる。
こうした毎日の積み重ねが、指を守ることにつながります。
当院でも全身のバランスを整える施術は行っています。
しかし、ばね指に関しては、それ以上にセルフケアが重要だと考えています。
私は「治してあげる」よりも、「患者さん自身が治る環境を作ること」が本当の治療だと思っています。
ばね指でお悩みの方は、ぜひ今日からできるセルフケアを一つ始めてみてください。

